こんにちは、お肉博士のよしにくっくです!
ジビエに興味がある皆さんなら、
「ジビエって聞くけど、結局いつが一番美味しいの?」
「どうせなら最高の状態で味わいたいけど、種類が多くてよくわからない…」
そんな風に思ったこと、ありますよね。
実は、ジビエの旬は種類ごとに明確に決まっているんです!
そして、なぜその時期が美味しいのかという理由まで知ることこそ、最高の味に出会うための最大の秘訣なのですよ。
この知識さえあれば、もうジビエ選びで迷うことはありません。
秋の鹿、冬の猪…その時期だけの特別な美味しさを、最高の状態で味わえるようになるでしょう。
この記事では、最高のジビエ体験をしたいあなたに向けて、
上記について、僕の調理師としての経験とお肉博士の知識を交えながら解説しています。
ジビエの旬を知ることは、最高の味に出会うための、まさに羅針盤です。
さあ、この記事を参考にして、あなたも奥深いジビエの世界を存分に楽しんでみましょう!

最近ではジビエ肉への注目も高まっています
【お肉博士が解説】ジビエの旬はいつ?

皆さん、今日も美味しいお肉、食べてますか?
ジビエって聞くと、なんだか特別で、心が躍る響きがありますよね。
大自然を駆け巡った力強い味わいは、普段食べているお肉とはひと味もふた味も違う魅力に溢れています。
「でも、いつ食べたら一番美味しいの?」「種類が多くてよくわからない…」そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。
ジビエの最高の味を体験するには、実は明確な「旬」があるんです。
この記事では、僕の持つお肉の知識と調理師としての経験を総動員して、ジビエの旬の秘密を余すところなくお伝えしますよ。
旬を知ることは、最高の食体験への第一歩。
さあ、一緒に奥深いジビエの世界の扉を開きましょう!

牛・豚・鶏などの家畜と違い、ジビエには明確な「旬」があります
なぜ旬のジビエは格別に美味しい?プロが語る3つの理由
「旬の魚が美味しいのはわかるけど、ジビエも同じなの?」と疑問に思うかもしれません。
ジビエの美味しさも、季節と密接に結びついているんですよ。
その理由は、大きく分けて3つあります。
この理由を知れば、あなたもジビエ通に一歩近づけること間違いなしです。
①脂の質と量が最高潮に達し、肉に甘みとコクが生まれるから
ジビエの旬が主に秋から冬に集中する最大の理由は「脂」です。
多くの野生動物は、厳しい冬を越すために、秋になると体にたっぷりと栄養を蓄え始めます。
特に猪や熊などは、冬眠に備えて木の実などをたくさん食べることで、上質で甘みのある脂をその身にまとうのです。
この時期の脂は、ただ量が多いだけではありません。
融点が低く、口に入れるとスッと溶けて、濃厚なコクと甘みがじゅわっと広がります。
このとろけるような脂の旨味こそ、旬のジビエでしか味わえない最高の贅沢なんですよ。
②木の実などを食べて育ち、肉本来の旨味と香りが凝縮されるから
皆さんが食べているお肉の味や香りは、その動物が何を食べて育ったかに大きく影響されます。
これはジビエも全く同じ。
例えば、秋にドングリなどの木の実をたくさん食べた猪の肉は、ナッツのような香ばしい風味を帯びることがあります。

ドングリをたくさん食べた猪は、イベリコ豚の最高級グレード「ベジョータ」にも負けず劣らずの肉質ですよ
大自然の中で様々な植物や木の実を食べて育ったジビエの肉には、その土地ならではの複雑で豊かな香りと、力強い旨味が凝縮されているのです。
旬の時期は、彼らが最も栄養価の高いものを食べている時期。
つまり、肉の風味も最高潮に達しているというわけです。
お肉の香りは、彼らが過ごした大自然からの贈り物、と言えるかもしれませんね。

人里に降りてきて生ゴミなどを漁った個体は、肉に臭みがあるなんてこともありますね。
③狩猟が解禁され、新鮮で質の高い状態で味わえるから
ジビエの旬には、法律も大きく関係しています。
日本では「鳥獣保護管理法」によって、動物の種類ごとに狩猟してよい期間が定められているのです。
多くのジビエの狩猟期間は、秋から冬にかけて。
つまり、この時期は合法的に狩猟された、新鮮なジビエが市場に最も多く出回るタイミングとなります。
最高の食材を最高の状態で味わう。
これは料理の鉄則です。
狩猟が解禁され、適切に処理された新鮮なジビエが手に入りやすいこと。
これもまた、旬が美味しいと言われる大きな理由の一つなのです。

秋冬以外にも、害獣駆除として通年で鹿や猪などの狩猟も行われています。しかし、秋冬のシーズンは、レストランや販売店に食肉用として流通させるために、鉄砲の弾を当てる位置や、その後の処理などに気を使われているため最高の状態なのです。
【種類別】代表ジビエの旬とプロおすすめの美味しい料理法
さて、旬のジビエがなぜ美味しいのか、その理由がお分かりいただけたでしょうか。
ここからは、いよいよ本題です!
お肉好きの皆さんお待ちかね、代表的なジビエの種類別に、それぞれの旬と美味しい料理法をご紹介します。
それぞれの個性を知れば、ジビエ選びがもっと楽しくなりますよ!
鹿(シカ):秋~冬|クセが少なく上品な赤身をローストで堪能
ジビエ初心者の方に「まず何から食べるのがおすすめ?」と聞かれたら、僕は迷わず「鹿肉です!」と答えます。
鹿肉の旬は、主に秋から冬にかけて。
この時期の鹿は、身が引き締まり、赤身の旨味が最も凝縮されるのです。
鹿肉の魅力は、なんといってもそのクセの少なさと、上品で繊細な味わいにあります。
脂肪が少なく、鉄分豊富な高タンパク質。
まるで上質な牛のヒレ肉のような、きめ細やかな肉質が特徴です。
そんな鹿肉のポテンシャルを120%引き出すなら、おすすめは断然シンプルなロースト。
塩コショウで下味をつけ、表面を香ばしく焼き付けたら、あとはオーブンやフライパンでじっくりと火を通すだけ。
ここでプロのワンポイントアドバイス!
火を入れすぎず、中心が美しいロゼ色に仕上がるようにするのが、柔らかくジューシーに仕上げる鉄則ですよ。
猪(イノシシ):冬|濃厚な脂の甘みがとろける鍋や煮込みが絶品
猪肉と聞くと、「硬くて臭いんじゃないの?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
それは大きな誤解です!
旬である冬(特に11月~2月頃)の猪肉は、そのイメージを覆すほどの絶品。
冬眠に備えて蓄えた上質な脂は、まさに甘みの塊です。

脂の厚さが3センチくらいあるものが高値で取引されます
この脂の美味しさを余すところなく味わうなら、日本の冬の風物詩でもある「牡丹鍋(ぼたんなべ)」が最高でしょう。
薄切りにした猪肉を、味噌ベースの出汁で煮込むことで、あの濃厚な脂がスープに溶け出し、野菜にもその旨味が染み渡ります。
煮込むほどに肉質は柔らかくなり、口の中でとろけるような食感に。
「うまい!」と思わず声が出てしまうほどの美味しさです。
すき焼きや、赤ワインを使った煮込み料理にしても、そのコクと旨味を存分に楽しめますよ。
鴨(カモ):冬|野性味あふれる深いコクを胸肉のソテーで味わう
フレンチの世界では定番の高級食材、鴨肉。
これもまた、冬に旬を迎えるジビエの代表格です。
冬の鴨は、寒さに耐えるために脂を蓄え、肉質も締まって野性味あふれる深いコクが生まれます。
特に、マガモやカルガモといった野生の鴨は、飼育された鴨とは一線を画す、力強い鉄分豊かな風味が魅力。
この大人の味わいを堪能するなら、やはり胸肉のソテーやローストが一番です。
ここでのポイントは、ズバリ「皮目の焼き加減」。
フライパンに皮目を下にして置き、じっくりと時間をかけて余分な脂を出しながら、表面がパリッパリになるまで焼き上げます。
この香ばしい皮と、ジューシーな赤身のコントラストが、もうたまらないんですよ。
オレンジやベリー系の甘酸っぱいソースとの相性も抜群。
特別な日のディナーに、ぜひ試していただきたい一品です。
まとめ:ジビエの旬は最高の味の招待状!理由を知って楽しもう!
今回は、最高のタイミングで美味しいジビエを味わいたいと考えている方に向けて、
上記について、お肉博士の僕が、その魅力をたっぷりとお話してきました。
ジビエの旬は、単なる食べ頃の時期ではないんです。
それは動物の生態と直結した、科学的な美味しさの根拠そのものなんですよ!
この「旬」という最高の羅針盤さえあれば、もうジビエ選びで迷うことはありません。
その時期だけの特別な美味しさは、きっと忘れられない食体験になるはずです!
この記事を片手に、ぜひ旬のジビエを選んでみてくださいね。