フライパンで作る鹿肉ロースト|3つのコツで驚くほど柔らかくなる

お肉料理

こんにちは、お肉博士のよしにくっくです!

知人から鹿肉をもらったり、ふるさと納税で手に入れたりしたものの、

「フライパンで焼くと硬くなりそう…」

「獣臭さが残って、家族が食べてくれなかったらどうしよう…」

そんな風に、特別な食材を前にして調理に一歩踏み出せないでいませんか?

大丈夫です!

実は鹿肉ローストは、たった3つのコツを押さえるだけで、家庭のフライパンでも驚くほど柔らかくジューシーに仕上がるんですよ!

この方法を知れば、あなたもお店で食べるような、肉汁溢れる絶品ローストを食卓で楽しめるようになります。

この記事では、本格的な鹿肉ローストを家庭で楽しみたいあなたに向けて、

  •  失敗しないための3つの最重要ポイント
  •  フライパンでの基本の焼き方
  •  料理を格上げする簡単絶品ソースの作り方

上記について、僕が持つお肉博士としての知識と調理師の経験を交えながら、余すことなく解説していきますね!

フライパンでの鹿肉ローストは、ポイントさえ押さえれば決して難しくありません。

さあ、最高のローストを作り、大切な人をあっと驚かせましょう

よしにくっく
よしにくっく

おうちで鹿肉を上手にローストできたら嬉しすぎます

フライパンで絶品!鹿肉ロースト基本の作り方

鹿肉のロースト

鹿肉のローストって、なんだかレストランで食べる特別な料理ってイメージがありませんか?

「オーブンもないし、家で作るのは難しそう…」なんて諦めている方も多いかもしれません。

でも大丈夫!

実は、家庭にあるいつものフライパンだけで、驚くほど柔らかくジューシーな絶品ローストが作れるんですよ。

さあ、おうちで本格ジビエ料理を楽しみましょう!

まずはこれだけ!鹿肉ローストの材料と下準備

本格的な味なのに、材料はとってもシンプルなんです。

特別なスパイスは必要ありませんから、安心してくださいね。

まずは基本の材料を揃えましょう。

 材料(2〜3人分)

     鹿肉ブロック(モモやロースがおすすめ): 400〜500g

     塩: 小さじ1程度(肉の重量の約1%が目安)

     黒胡椒: 適量

     ニンニク: 1かけ(スライスする)

     ローズマリー: 1枝(あればでOK)

     オリーブオイル(または牛脂): 大さじ1

そして、ここが最初の小さなコツです。

調理を始める1時間前には、鹿肉を冷蔵庫から出して常温に戻しておいてください。

お肉の中心まで均一に火を通すための、大事な下準備になります。

フライパンだけでできる焼き方の全工程

さあ、いよいよ焼いていきましょう!

ここからは、一緒にステップを進めていくイメージで読んでみてくださいね。

1.  下味をつける

    焼く直前に、常温に戻した鹿肉の全面に塩と黒胡椒をすり込みます。

    ここでニンニクのスライスとローズマリーも一緒にお肉に擦り付けると、香りがぐっと豊かになりますよ。

2.  フライパンで焼き色をつける

    フライパンを強火でしっかりと熱し、オリーブオイルとニンニクを入れて香りを立たせます。

    そこへ鹿肉を投入!「ジュウウウッ」という最高の音が聞こえてきたら、各面を1分ずつ、こんがりとキャラメル色の焼き色がつくまで焼いていきましょう。

    この焼き色が、旨味の素であり、肉汁を閉じ込める壁になるのです。

3.  蓋をして蒸し焼きにする

    全面に綺麗な焼き色がついたら、火を弱火に落とします。

    ローズマリーを乗せ、フライパンに蓋をして、5〜7分ほどじっくりと蒸し焼きにしてください。

    ここでは優しく、お肉の中心まで熱を届けるイメージです。

4.  焼き加減を確認する

    ご家庭に料理用温度計があれば、中心温度が55〜60℃くらいになっていれば完璧なミディアムレアです。

    もし温度計がなくても大丈夫。

    金串を中心まで刺して5秒ほど待ち、抜いてから下唇に当ててみてください。

    「ほんのり温かい」と感じれば、最高の焼き加減のサインですよ!

5.  アルミホイルで休ませる

    火から下ろした鹿肉を、すぐにアルミホイルで二重にぴったりと包みます。

    このまま、焼いた時間と同じくらい(5〜7分)暖かい場所で休ませましょう。

    この「休ませる」工程が、肉汁を肉全体に行き渡らせ、しっとりジューシーに仕上げるための魔法の時間なのです。

【プロの技】鹿肉が硬くならない!失敗しないための3つの重要ポイント

さて、ここからが本番です!

レシピ通りに作っても、なぜかお肉が硬くなったり、獣臭さが残ってしまったり…。

そんな「なぜ?」を解決する、僕が長年培ってきたプロの技を3つだけ、皆さんに伝授します。

このポイントさえ押さえれば、あなたの鹿肉ローストは劇的に美味しくなりますよ!

ポイント1:臭みを旨味に変える!肉汁を逃さない下処理が決め手

鹿肉調理で一番心配なのが「臭み」ですよね。

でも、正しい下処理をすれば、その個性は上品な旨味に変わるんです。

最も重要なのは、調理を始める1時間前に冷蔵庫から出し、お肉を常温に完全に戻しておくこと

冷たいままのお肉を急に加熱すると、表面だけが焼けて中心は生のまま、なんてことになりがちです。

これが火の通りが不均一になる大きな原因で、結果として硬い仕上がりにつながってしまいます。

そしてもう一つ、塩を振るタイミング。

焼く「直前」に振るのが鉄則です。

もし早く振りすぎると、浸透圧という現象で、お肉の旨味成分である水分(ドリップ)が必要以上に流れ出てしまうんですよ。

「1時間前に冷蔵庫から出す」「塩は焼く直前」。

この2つを守るだけで、お肉のポテンシャルを最大限に引き出せます。

ポイント2:焼きすぎ厳禁!フライパンでの最適な火入れと温度管理

鹿肉は脂肪が少なく、非常にデリケートな赤身肉です。

だからこそ、火入れのコントロールが美味しさの9割を決めると言っても過言ではありません。

合言葉は「強火で焼き固め、弱火でじっくり」。

まず強火で表面を焼き付けることで、メイラード反応という、あの香ばしい焼き色と風味を生み出します。

これが肉汁を中に閉じ込めるための「旨味の壁」になるんですね。

そして壁を作った後は、一転して弱火です。

タンパク質は急激な高温にさらされると、ぎゅっと縮んで硬くなってしまいます。

弱火で蓋をして、優しく熱を内部に伝えることで、タンパク質の過度な収縮を防ぎ、驚くほどしっとりとした食感を保つことができるのです。

焼きすぎは絶対に禁物。

「まだ少し赤いくらいかな?」で火から下ろす勇気が、最高のローストへの近道ですよ。

ポイント3:肉汁を閉じ込める!アルミホイルで休ませるのが絶対の掟

焼き上がったお肉から立ち上る、香ばしい匂い…。

「早く食べたい!」その気持ち、痛いほどわかります。

でも、ここでの我慢が、感動の美味しさを生み出す最後の、そして最も重要なポイントなのです。

焼きたてのお肉は、いわば興奮状態。

肉汁が中心に集まって、今にも外に飛び出そうとしています。

このタイミングで切ってしまうと、せっかくの美味しい肉汁がまな板の上に流れ出て、大洪水になってしまうでしょう。

そこでアルミホイルの出番です。

焼いた時間と同じ時間、優しく包んで休ませてあげてください

こうすることで、肉全体の温度がゆっくりと均一になり、中心に集まっていた肉汁が再び肉の繊維一本一本に穏やかに行き渡るのです。

このひと手間が、噛んだ瞬間にジュワッと溢れ出す、あの至福の肉汁体験を約束してくれます。

よしにくっく
よしにくっく

肉汁は裏切らない

ローストを格上げ!フライパン1つでできる簡単絶品ソース2選

絶品のローストが焼きあがったら、次はソース作りですよね!

でも、ソースのためにわざわざ別の鍋を洗うのは、正直ちょっと面倒…。

ご安心ください!

お肉を焼いたフライパンに残った、あの香ばしい旨味を丸ごと使って、あっという間に作れる絶品ソースを2種類ご紹介します。

これさえあれば、あなたのおうちごはんが一気にレストランの味に変わりますよ!

定番の味!赤ワインと醤油のコク旨ソース

これはもう王道中の王道!

少し大人向けの、本格的な味わいのソースです。

 材料

     赤ワイン: 100ml

     醤油: 大さじ2

     バター: 10g

     はちみつ(または砂糖): 小さじ1

 作り方

    1.  肉を取り出したフライパンの余分な油を拭き取り、中火にかける。

    2.  赤ワインを加えて、フライパンの底についた旨味(焦げ)を木べらでこそげ取るように混ぜる。

    3.  アルコールが飛んで量が半分くらいになったら、醤油とはちみつを加えて軽く煮詰める。

    4.  火を止めて、最後にバターを加えて溶かせば完成!

子どもも喜ぶ!玉ねぎの甘みたっぷり和風ソース

こちらは、玉ねぎの自然な甘みが美味しい、お子さんでも食べやすい和風テイストのソースです。

 材料

     玉ねぎ: 1/4個(すりおろす)

     醤油: 大さじ3

     みりん: 大さじ2

     酒: 大さじ1

     水: 大さじ2

 作り方

    1.  肉を取り出したフライパンを中火にかける。

    2.  すりおろした玉ねぎを入れ、少ししんなりするまで炒める。

    3.  醤油、みりん、酒、水を加えて混ぜ合わせる。

    4.  ひと煮立ちさせて、とろみがつけば出来上がりです。

よしにくっく
よしにくっく

白飯がグイグイ進みます

【お肉博士が回答】鹿肉ローストに関するよくある質問(Q&A)

ここまで読んでくださった皆さんなら、もう鹿肉ロースト作りはバッチリですね!

最後に、僕が日頃からよく聞かれる鹿肉に関する素朴な疑問に、お肉博士としてズバリお答えしていきます。

これを読めば、あなたの鹿肉知識はさらに深まりますよ!

Q. ローストにおすすめの鹿肉の部位はどこですか?

A. 初めて挑戦する方には、柔らかくて火が通りやすい「ロース」や、赤身の旨味がしっかりと感じられる「内モモ」が断然おすすめです。

ロースはきめ細かく上品な味わいが特徴。

内モモは、より野性味あふれる力強い肉の味を楽しめます。

どちらも比較的筋が少ないので、家庭での調理がしやすい部位と言えるでしょう。

Q. 冷凍の鹿肉を使う場合の解凍方法は?

A. これはとても重要な質問ですね!

最高の状態で解凍するなら、調理する前日から冷蔵庫に移して、ゆっくり時間をかけて解凍するのがベストです。

こうすることで、旨味成分であるドリップの流出を最小限に抑えることができます。

もし急ぐ場合は、ビニール袋などに入れて口をしっかり閉じ、氷水に浸けて解凍する方法も良いでしょう。

電子レンジでの解凍は、加熱ムラができてしまうので、できるだけ避けてくださいね。

Q. 余ったローストの美味しい保存方法とアレンジレシピは?

A. 美味しくできたロースト、余ってしまったら翌日も楽しみたいですよね。

保存する際は、乾燥しないようにラップでぴったりと包み、冷蔵庫で保管してください。

2〜3日以内には食べ切るのがおすすめです。

薄くスライスして、ちょっと贅沢なサンドイッチの具材にするのが僕の一押し!

他にも、サラダのトッピングにしたり、薄切りにしてオリーブオイルと岩塩、レモン汁をかけてカルパッチョ風にしたりするのも絶品ですよ。

まとめ:鹿肉ローストは3つのコツで劇的に変わるんですよ!

今回は、フライパンでの鹿肉ローストに挑戦したいけれど、失敗が怖くて一歩踏み出せないあなたに向けて、

  •  フライパンだけでできる鹿肉ローストの基本レシピ
  •  硬さ・臭みを解消する失敗しないための3つのコツ
  •  料理を格上げするフライパン1つでできる簡単ソース

上記について、お肉博士の僕がプロの技を交えながらお話してきました。

フライパンでの鹿肉ローストは、決して難しい料理ではありません。

僕がお伝えした3つのコツさえ押さえれば、誰でも驚くほど柔らかくジューシーに仕上がるんですよ。

この方法をマスターすれば、もう硬さや臭みを心配する必要はなくなります。

肉汁がジュワッと溢れる完璧なローストが、あなたの大切な人を笑顔にすること間違いなしです。

さあ、特別な食材に敬意を払い、最高のロースト作りを楽しんでみましょう!

この記事を書いた人
よしにくっく

お肉への情熱が冷めない肉食男子(?)、よしにくっくです。
お肉博士1級と調理師免許を保持し、日々お肉と料理の世界を深く探求しています。

普段は食品会社の営業担当です。顧客にはミシュラン星付きレストランのシェフもいらっしゃるため、貴重なお話をうかがう機会も多いです。

このブログでは、そんな情報も交えながら、お肉のことや料理のことを発信していきます!

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