こんにちは、よしにくっくです!
飲食店のメニューや本の中で、
「『もみじ鍋』って書いてあるけど、これって何の肉なんだろう?」
「鹿肉を『もみじ』って呼ぶのは、何か理由があるのかな?」
こんな風に首をかしげた経験、ありませんか?
ズバリ、鹿肉の別名は「もみじ」なんです!
実はこの呼び名には、花札の絵柄や日本の昔の食文化が関係する、とても面白い背景があるんですよ。
この豆知識を知っているだけで、食事の席での会話がもっと弾み、目の前のお肉が一層味わい深く感じられるはずです。
この記事では、鹿肉の別名について詳しく知りたい方に向けて、
上記について、お肉博士の僕が、その背景にある食文化の物語を交えながら解説しています。
食は、知れば知るほど、もっと美味しく、楽しくなるものです。
ぜひこの知識を覚えて、次に鹿肉を味わう機会に役立ててみてくださいね!

先人たちは粋な人が多かったんだなと感じます
鹿肉の別名は「もみじ」!肉のプロが教える由来と豆知識

皆さん、ジビエ料理のお店などで「もみじ鍋」というメニューを見て、「これ、一体なんの肉なんだろう?」と首をかしげた経験はありませんか。
僕も調理師になりたての頃、先輩に連れて行ってもらったお店で初めて見て、こっそり調べた記憶があります(笑)。
その答え、ズバリ鹿肉の別名は「もみじ」なんですよ。
この風流な呼び名には、日本の食文化の奥深い歴史と、先人たちの遊び心が隠されているのです。
今回は、なぜ鹿肉が「もみじ」と呼ばれるようになったのか、その面白い由来と豆知識をプロの視点から解説していきますね。
由来は花札の絵柄?「鹿にもみじ」の美しい組み合わせ
鹿肉が「もみじ」と呼ばれるようになった由来として、最も広く知られているのが花札の絵柄から来ているという説です。
皆さんも一度は見たことがあるかもしれません。
花札の10月の札には、美しい紅葉(もみじ)の下に鹿が佇む「鹿にもみじ」という絵柄が描かれています。
この鹿と紅葉の風情ある組み合わせが、あまりにも印象的だったため、いつしか鹿肉そのものを「もみじ」と呼ぶようになったと言われているのです。
肉の呼び名が、こんな雅な遊びに由来しているなんて、なんだかとても素敵ですよね。
食材の名前一つにも、季節の移ろいや美しさを重ね合わせる日本人の感性が表れている、素晴らしい文化だと僕は思います。

先人たちの感性に憧れます
獣肉食が禁じられた時代の隠語としての歴史
もう一つ、とても興味深い説があります。
それは、獣肉食が表向きには禁じられていた時代の「隠語」だったという歴史的な背景です。
実は、仏教の影響が強かった江戸時代などでは、牛や豚、鹿といった四足の動物の肉を食べることが公には憚られていました。
「でも、やっぱり美味しいお肉が食べたい…!」そんな当時の人々の知恵と食への情熱から生まれたのが、植物や花の名前に言い換える合言葉だったのかもしれません。
こっそりと鹿肉を食べる際に、直接的な表現を避けて「もみじが手に入ったよ」といった具合に使われていたのでしょう。
これは、食材の正体を隠すための知恵であると同時に、禁忌を破ることへのささやかな遊び心でもあったのです。
料理人として、こうした食文化の背景にある物語を知ると、食材への敬意が一層深まる気がしますね。


【知って楽しい】他の肉の別名は?猪はぼたん、馬はさくら
鹿肉が「もみじ」なら、「他の肉にも別名ってあるの?」と気になった方もいるのではないでしょうか。
せっかくなので、知っていると食事の席での会話がもっと楽しくなる、他の肉の面白い別名も紹介しちゃいますね。
実は、鹿肉以外にも植物の名前が付けられたお肉はたくさんあるんですよ。
肉の種類 | 別名(隠語) | 由来の説 |
猪肉 | ぼたん | 肉を皿に盛り付けた姿が牡丹の花に似ているから |
馬肉 | さくら | 肉の色が桜色であるから、または千葉の佐倉が名産地だったから |
鶏肉 | かしわ | 羽の色が柏の葉に似ているから |
猪の子供 | うりぼう | 体の縞模様が瓜に似ているから |
このように見てみると、肉の色合いや盛り付けた時の見た目から連想される、美しい名前が付けられていることがわかります。
特に猪肉の「ぼたん鍋」や馬肉の「桜鍋」は、今でも郷土料理として親しまれていますよね。
こうした豆知識は、友人や家族との食事の席で披露できる最高のスパイスになります。
ぜひ覚えておいて、次にお店でメニューを見かけた時に「この『ぼたん』って猪肉のことなんだよ」と話してみてください。
きっと、いつもより食事が味わい深く、楽しいものになるはずですよ。